【後味の悪い話】夏の滴 桐生祐狩

42 名前:夏の滴1 :2008/11/11(火) 16:39:12
拙い文章で申し訳ないですが投下。
夏の滴 桐生祐狩
主人公の藤山真介は小学四年生。友達の徳田という膝から下が欠損している車椅子の少年と、
河合という女の子と、少し前に親の借金が元で転校してしまった通称ジョンという少年の四人で、
読書が共通の趣味の友達グループだった。
物語は少年たちが突然誰にも打ち明けず突然いなくなったジョンに会いに東京へと向かうところから始まる。
少年たちの町は、少し前に町おこしのイベント(郷土文化展示会みたいの)が大失敗して大変な借金を負っていた。
ジョンの失踪もそのイベントにジョンの父の勤める会社が携わっていた故であると思っていた。
実際そのように夜逃げする家が少なくなかったからだ。
ところが、ジョンの失踪に前後して、少年たちの周りにおかしなことが起こり始めた。
友人の徳田を題材とした、障害者のいるクラスのドキュメンタリー番組が
ローカルテレビで放映されるためにクラスにテレビ局の人間がやってきた。
この番組は以前にも放映され地域ローカルなのに中々の人気があった。
今回はリポーターに江上という美人の女性がいる。
少年たちのクラスには「植物占い」という「動物占い」のように誕生日から自分の特性の植物を割り出し、
性格や未来を占えるというものが流行っているのだが、
主人公がうらなってみようとすると、該当のページが無かったり
未来が聞けるという本に書いてあったダイアルでは、おかしな雑音が聞こえてくる事に興味を持ち、
その本を持ってきた八重垣といういじめられっこの不気味な少女の家へと少年たちと共に訪れた。

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[ 2017/06/13 21:51 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】宮部みゆき「孤宿の人」

724 名前:本当にあった怖い名無し :2008/11/06(木) 00:09:40
長文スマソ。宮部みゆき「孤宿の人」ネタバレもりもり。
ほうは江戸の大店の跡取り息子が女中に手を出して生まれた女の子。
ほうを産んで女中は死んだため、ほうは女中を疎んでいた大店の主人達の手によって
阿呆の「ほう」と名付けられ、金貸しを営んでいた老夫婦に引き取られる。
しかし、老夫婦は育児を放棄し犬の子のように育て、彼女が大きくなってからは雑用ばかりやらせていた。
ほうが少女と呼べるくらいまで育った頃、大店に不幸が立て続けに起こった。
それは恨みを持ちながら死んだ者=ほうの母である女中のせいだと信じた大店の主人達は、
ほうを讃岐の金比羅に参らせることで恨みが晴れるという神託をもらい、ほうを老夫婦から買い取り、
女中をつけて金比羅参りに行かせた。
その女中が意地悪な人間で、旅中、ほうをいじめたあげく船酔いで弱った彼女を置いて金だけ持って逃走。
ほうは金比羅の隣にある丸海藩の宿に置き去りにされてしまった。
ほうが置いて行かれた宿の主人の兄は寺の和尚で、彼の紹介で丸海藩の藩医・井上舷州に引き取られた。
その生い立ちのせいか、ほうは年の割にものを知らず頭も鈍かったが、そこの家の人たちはおだやかで、
ほうは雑用として働きながら、舷州の息子啓一郎やその妹琴江に読み書きや暦の読み方を教えてもらい、
生まれて初めて人間らしい生活を送る。

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[ 2017/06/08 22:40 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】左門次走る

371 名前:左門次走る1 :2008/10/29(水) 22:37:57
ドラマにもなった、笹沢左保の時代小説
【八丁堀お助け同心秘聞】
基本的なストーリー
高積見廻り役と云う閑職(商家が荷を高く積みすぎないように見廻る役)にある尾形左門次が、
事実無根の罪に問われている人を、捜査時の見落としを発見する等して助ける。
その中の後味が悪いと言うか、もやもやする一遍。

【左門次走る】
岡っ引きの喜三郎が、自宅で白昼若者に斬り殺される。
若者は畳表問屋の奉公人、小太郎十六歳。
小太郎は喜三郎を「父の仇」と言う。
事の起こりは八年前。
小太郎の父
有川十兵衛は主君が亡くなった悲しみから自暴自棄になり、
泥酔をして町中で遊び人三人と喧嘩になる。
そして、抜刀して一人に切りつける。
与力が現れて、喜三郎とその手下に十兵衛の捕獲を命じる。
喜三郎は、十兵衛を止めるために十手で肩や腕を打ちつけた。
武士にとって十手で殴られることは、このうえない恥辱である。
十兵衛はその場で切腹した。
この事件で、有川家は断絶となる。
小太郎は元服前だったため、浪人の扱いにもならず町人となった。
他家に婿入りしていた十兵衛の弟弥五郎も、離婚して浪人となる。
仇討ちは武士だけに許される。
それも、親、兄、師を無法に殺害した悪人を討つ時でなければ成り立たない。
今回の件は、町人の小太郎が、喜三郎を勝手に敵と思って意趣返しをしたに過ぎない。
小太郎は、生前の十兵衛に世話になった水油問屋の武蔵屋太兵衛に匿われていた。
太兵衛は、左門次に小太郎を助けて欲しいと頼む。
小太郎は、自分のやったことが仇討ちにならないことは判っていた。
しかし、母が死のきわに八年前の事件のことを話し、
喜三郎を父の仇として討てと言ったために凶行におよんだらしい。
さらに小太郎は、喜三郎の証言に偽りがあったと言う。
十兵衛は下戸で、酒は一滴も飲めない。
そんな父が泥酔出来るはずがないと。
しかし太兵衛は、その件に関しては首を振る。
左門次は、小太郎との会話の中でいくつか疑問に思うことがあった。
小太郎が四歳(かぞえ歳なので今の三歳)のころと五歳のころに立て続けに大地震が起こっているが、
小太郎はそれを覚えてないと言うのだ。

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[ 2017/06/06 19:30 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】アシモフの短編集『われはロボット』

953 名前:1/4 :2008/10/22(水) 00:03:28
SFの古典、アシモフの短編集『われはロボット』からの一編。
うろ覚えなので固有名詞とか細かい筋はテキトーです。
全編を通しての主人公は、ロボット心理学者のスーザン女史。
高度な人工知能を持ったロボットたちが人間社会で働いている世界。
全てのロボットの人工知能には「ロボット三原則」が組み込まれている。

第1条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。
     また人間が危害を受けるのを何も手を下さずに看過してはならない。
第2条 第1条に反しない限り、ロボットは人間の命令に従わねばならない。
第3条 第1条と2条に反しない限り、ロボットは自分の身を守らねばならない。

どんなロボットもこの三原則に反することができないようになっている。
(反するような行動をしようとすると、人工知能が壊れてしまう)
この三原則のおかげで、人間は安心してロボットと暮らし使役することができる。

さてある日、スーザンが働いているロボット会社で、
偶然にも「人の心を読むことができるロボット」が作り出された。
ごく普通の家事手伝いロボットの大量生産ラインで生まれたロボットで
なぜこのロボットだけにそのような能力が備わったのかは不明だった。

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[ 2017/06/04 20:20 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】歌野晶午『正月十一日、鏡殺し』

933 名前:1/5 :2008/10/21(火) 21:05:55
歌野晶午の小説『正月十一日、鏡殺し』
主人公は主婦。夫と小学生の娘、姑の4人暮らし。
姑は活動的な人で、薄くなってきた髪を気にして、
かつらをいくつも作ったり老人会だお茶だカラオケだと飛び回っていたが
おとなしい性格の主人公ともうまくやっていた。

だが嫁姑の良好な関係は、春先の夫の事故死によって終了する。
夫の死からなかなか立ち直れない主人公は、
四十九日が明けていっそう活動的になった姑をみてふと思った。
「どうして私は姑の面倒をみているんだろう?
 夫がいない今、姑は赤の他人でしかないのに」
そう思うようになると、姑の言動にどんどん嫌悪感が募るようになっていった。

亡くなった夫にはアメリカで暮らす兄(独身)がいるのだから、
他人の自分に厄介になるより、実の息子と暮らすのはどうかと勧めると
「あなたこの年でアメリカへ行けっていうの!
 英語なんて分からないしお茶やお花もできないじゃない!
 あたしは子どもを2人育てあげて、夫や舅姑の世話をして看取ったんだから
 そろそろ隠居したっていいじゃないの!あたしに死ねっていうのね!」と
姑はまくしたてた。
それをぼんやり聞いていた主人公は、突然姑に湯飲みのお茶を掛けて罵声をあびせる。
その行動に自分でも驚きながら、すっきりした気分になる主人公。
その日を境にたびたび切れて、
姑が老人会の集まりに行くだけで皮肉や嫌味を言うようになってしまう。

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[ 2017/06/01 22:08 ] 小説 | TB(0) | CM(0)


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