【後味の悪い話】望月花梨の短編

330 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/03(水) 12:06:42
望月花梨の短編 タイトルは忘れた
少年は同級生の少女を気にしていた。彼女は美人で、いつも一人でいた。
クラス替えで少女と同じクラスになり、しかも席も隣同士になったとはしゃいでいた時、
数学教師が亡くなったとの知らせが耳に入った。
教師は少女と恋仲にあり、心中しようとして教師だけが生き残ったのだという。
怪我を負って入院している少女はもう学校には戻ってこないのだろう、
なんて最悪な結末だと少年は悲しんだ。

だがしばらくして、何事もなかったかのように少女は学校に戻ってきた。
腕にギブスをつけ頭に包帯を巻いたその姿は痛々しかったが、少女は平然としていた。
彼女と親しい者は誰一人おらず、もちろん教師との仲を知っている者もいなかったので、
皆は好奇心を持ちつつも少女に心中の経緯などを聞くことができなかった。
今にも死んでしまいそうな儚げな少女を放っておけず、少年は積極的に少女と関わろうとした。
少女は情緒不安定で、いつもはボーっとしているのだが、いきなり怒り出したり、
念を押したにも関わらず少年との約束をすっかり忘れたりと健忘症気味なところがあったが、
少しずつ少年に心を開いていき、教師との関係について語りだすようになった。

少女と教師は親戚同士で、幼いころから付き合いがあり、物心ついた時には恋しあっていた。
少女のファーストキスは小学生ぐらいの時に教師としたという。結婚の約束もしていた。
だが最近、断れない見合いの話が教師に持ち込まれた。
助手席に少女を乗せて教師はそのことを話しながら「いっそ二人で死んでしまおうか」と言った。
「それもいいね」と少女が答えた瞬間、少女の意識は途切れた。
気づけば少女は、シートベルトをつけていたはずなのにフロントガラスを突き破って車外を出た様子で、
傷だらけで中央分離帯の上にうずくまっていた。離れたところで、先ほどまで乗っていた車が炎上していた。
教師は中にいるままのようだった。それは夜中のことなのに、月と炎に照らされて桜が美しく輝いて見えた。
遠くで救急車のサイレンが聞こえた。少女はその場に呆然と座り続けていた。




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331 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/03(水) 12:08:37
今でも少女は、桜を見るだけで、サイレンを聞くだけであの瞬間がフラッシュバックするという。
そのたびに自分も死のうと、ナイフや薬を持ち出すのだが、いつも死に切ることができなかった。
「きっとあなたがいてくれたからね」
少女は、少年に向かい微笑んだ。
季節は冬になった。少女の怪我はもう完全に治っていた。
少年とのデートの待ち合わせ場所に向かう少女。
今は桜も咲いていないし、サイレンの音も以前ほど恐ろしくなかった。
「あら、花びらみたい」
道行く誰かがそう言い、少女はつられてその人の見ていた方向に視線を向けた。
そこには枝に雪を積もらせた桜の木があった。
ハラハラと雪が落ちていく様子はまるで、桜の花びらが散っていくようで……
春の出来事がフラッシュバックし固まる少女に車が突っ込んできた。

待ち合わせ場所に向かう少年は、どこかで救急車のサイレンが鳴っているのを聞いた。
でも、もう少女があの音におびえることはないのだからと、特に気にせず歩を進めた。

392 名前:本当にあった怖い名無し :2008/09/04(木) 14:56:03
>>330
後書きで各話のその後みたいなのを一コマだけ書いてた。

包帯まみれの少女「いやー、また入院しちったー」
少年「もう心配したゾ!」

なノリでほのぼのしてた。
雑誌の方で読んでたらショッキングな終わり方かもしれないが、
単行本で読むと後書きのおかげでいい話になる。
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[ 2017/05/08 22:17 ] 小説 | TB(0) | CM(0)
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