【後味の悪い話】オイディプスの刃(赤江瀑)



747 名前:1/3 投稿日:2006/02/13(月) 16:49:04
オイディプスの刃 赤江瀑

主人公は三人兄弟の次男。父は資産家で刀の収集家、母は元調香師で今も趣味の範囲で香水を作っている。
父と母は再婚で、長男は父の、次男は母の連れ子、三男だけが二人の間の子供だった。
家には出戻りの叔母(父の妹)も同居していて、両親よりも兄弟達に口うるさかった。
毎年夏には家に研ぎ師の青年がやってくる。ひと夏滞在して、父の刀の手入れをするのだ。
今年は特に妖刀ともいわれる名品「次吉」が加わって、父も研ぎ師もその刀に夢中だった。
まだ小学生の主人公と三男は、逞しい研ぎ師の青年を兄のように慕っていた。
母と青年がいつからか惹かれあうようになっていたのも知っていたが、
その関係は男女の仲と呼ぶには余りにも繊細でプラトニックなもので、
不思議と嫌悪感を催す事はなかった。
しかしある晩、主人公は夜中に青年が叔母と絡み合っているのを目撃し、ひどく幻滅する。
翌日、昼寝の最中に悪夢にうなされた主人公が目覚めると、三男が庭で眠っていた青年の腹を次吉で
切り裂いていた。それを見た母は発作的に次吉を手に取り、胸を突いて死ぬ。更に父は三男を庇うため、
自分が二人を殺したという遺書を残し、割腹自殺する。なぜ三男がそんな事をしたのか、
三男自身も混乱して殺していないと繰り返すばかりで、結局要領を得ないままだった。
葬儀の席で、叔母は血の繋がらない主人公の引取りを拒否する。
母の実家に引き取られた主人公は、程なくして三男が姿を消したと聞く。
十数年後、小さなバーを経営する主人公の元に、長男から手紙が届く。調香師となってフランスに行った折、
大物調香師と一緒に居る三男を見た、顔も声も違っていたが、あれは間違いなく三男だった、という。
来日した調香師の愛弟子として付き従う男は、確かに三男を思い起こさせた。






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748 名前:2/3 投稿日:2006/02/13(月) 16:50:54
長男に会いに行った主人公は、そこで次吉を見て驚く。
凶器として警察に押収されたはずの次吉が何故ここにあるのか。
実は名刀次吉を手放したくなかった父は、死ぬ前に凶器を他の刀にすり替えていたのだった。
衝撃と怒りで取り乱した主人公は、強引に長男から次吉を奪い去る。
主人公が次吉を手にしているのを見て、バーの従業員の青年もまた血相を変える。青年は研ぎ師の弟だった。
兄の死に不審を抱いた彼は、それを探るために主人公に近づいたのだが、今では心から主人公を慕っていた。
そんな折、長男が長年開発していた香水が発売直前に、全く同じ物が他社から発売されるという事件が起こる。
その事で長男は非難を浴びる。他社の製品を開発したのは、あの三男と思われる男だった。
主人公は彼にホテルの一室に呼び出される。彼はやはり三男だった。
主人公の前で三男は、顔を変えて渡仏して調香師になるためなら、身体を売る事は勿論、
どんな汚い事でもやった、自分は汚れた人間だと泣きながら語った。
長男も三男も、かつて母が作っていた香水を再現したくて
調香の道に進んだのだった。同じ物が出来上がったのはそのためだった。
そして三男は、あの日、研ぎ師の青年を殺したのは主人公だったと告げる。
次吉を持ち出し、青年の腹に突き立てたのは主人公だった。物陰で見ていた三男は主人公が去った後、
刀を引き抜こうと柄を掴んだが、青年は自分で刃を横に引いたのだ。
主人公は混乱しながらも、次第にあの日の記憶が蘇える。次吉の刃の光に気が遠くなり、
自分を見上げる青年に「殺せ」と促された事・・・。
人を催眠状態にする刀、それが次吉が妖刀と謂われる由縁だった。

749 名前:3/3 投稿日:2006/02/13(月) 16:51:58
全てを語り終えた三男は息を引き取る。
腹には三男が作った、刀を象った香水瓶が刺さっていた。
それは主人公が来る直前に、逆上して乗り込んできた長男が弾みで刺したものだった。
主人公は店や財産の名義を研ぎ師の弟に書き換え、次吉を持って家を出る。
長男を斬り殺し、叔母の元へ向かった主人公は、
あの日、何故青年が叔母と抱き合っていたのかを白状させる。
母の香水を付けて青年を欺き、不倫の証拠を掴んだ叔母は、黙っている代わりに自分を抱けと青年に命じた。
それを見られていた事を知っていた青年は、主人公の手に掛かって死ぬ事を望んだのだった。
叔母を切り捨てた後、今度こそ警察の保管庫で永久に封印させるために、
主人公は自分の腹に次吉を突き立てる。

刀一本で一家全滅。小説はあちこちホモくさいけど面白い。映画は故古尾谷雅人主演。

750 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/13(月) 17:10:32
原作ではその砥ぎ士の青年に母親叔母だけでなく、父や三兄弟全員がメロメロなんだよね。
その件に関して薀蓄。
マッチョだけど繊細な職人気質タイプ青年のモデルは三島由紀夫。
赤江バクが男色を好んで描くのも三島の影響。

753 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/13(月) 18:57:34
>>747
面白かった。
妖刀が出てきた時なんかいや~な予感はしたけど案の定というか予想以上で後味ワルス

754 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/02/13(月) 19:59:47
>>747
映画の方は・・・京本正樹(三男役)の顔がキモくって後味悪かったよ・・・
刀、香水、美しい母・・・みたいなバリバリ耽美な世界を、
実物のおっさん達でやるのは無茶だと思ったね。

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[ 2015/07/25 23:30 ] 小説 | TB(0) | CM(0)
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