【後味の悪い話】蟲毒


342 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/09(月) 20:58:21
どっかで読んだネット小説

在米日本人の女性がある企業社長の秘書として就職。
業績も好調だし給料もいいのだが、いかめしい顔の社長をはじめ周囲はなんだか雰囲気が暗い。
それでも特に問題らしい問題はないので、そのまま頑張って勤め続ける。
そのうちに社長が暗い理由を知る。社長はかなり家庭に問題を抱えていた。
今の会社を興し始めた頃から家庭には不幸が続いていたのだ。
子供が事故で死んだり、残った娘も通りすがりの犬に襲われて顔に傷が残ったり、
妻は妊娠しても流産したり、不幸続きですっかり心を病んでしまった。
他にも社長の父親や母親、果ては妻の父や母などとにかく不幸が多い。

しかもその不幸は徐々に社員にもおよび、そもそも主人公の女性が就職できたのも、
前任の秘書が交通事故で死んだことによる。他にも何人か死んだ社員がいるとのこと。
さすがにここまで続くと偶然で片付け切れず、次は自分かも、と社員たちは怯え切っていたのだ。
怯えて辞める社員もいたが、それでもその会社の業績はうなぎ上りで給料も良く、
不審死が続くからというだけで退職に踏み切りにくい社員もいるのも事実だった。
ある日、主人公の女性は秘書の仕事を一旦休んで、社長宅の手伝いをするように頼まれる。
ハウスキーパーが急にやめてしまい、心を病んだ妻と傷を抱えた娘だけでは家に手が回らないのだ。
命令なのでしぶしぶ女性は社長宅に赴いた。
社長宅は立派な屋敷だったが、社内以上に暗い雰囲気だった。
しかも急に辞めたハウスキーパーは今回が初めてではないという。
そして女性はハウスキーパーが辞めていった理由を自らの身で実感することになる。
いるはずのない人間の気配、ラップ音、掃除してもきりなく廊下に落ちている枯葉、
時にぽとりと落ちてくる芋虫、極めつけは子供部屋のクローゼットの奥にびっしりと
貼り付いた無数の紙の形代。この家は怪現象の続く幽霊屋敷だったのである




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343 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/09(月) 20:59:38
社長は当然この状態を知らない。薄々感づいてはいるようだが、
もはや逃避して仕事にうち込み、家には寄り付かない有様だった。
女性は家の惨状を社長に訴え、引越しを勧めた。
金だけは唸るほど持っていた社長は意外にあっさりそれを承諾。妻と娘を別荘に移動させた。
しかし結局、怪現象は別荘にもついてきた。もうこの会社を辞めようかとも思っていた女性だが、
気になっていたことがあった。クローゼットの形代の件である。
彼女は日本人なのでそういったものを神社の厄落としで見た事があるし、
そういったものが呪術的なものであると理解していた。
今まで怪現象にあってきたハウスキーパーは米国人なので単なる不気味なものとしか判らなかっただろう。
彼女は一連の件は呪いであり、何か人の意思が込められているような気がしたのだ。
気になった彼女は社長の履歴を調べた。会社は好調だし何かの恨みをかっているのかもしれない。
そうしていきついたのは、社長がこの会社を興す数年前、
日本で何人もの死傷者が出た交通事故を起こしていた事実だった。
事故は社長の車と子供達を乗せた遠足のバスで、社長は奇跡的に無事だったが、
バスは谷底に落ちて全員死亡していた。
原因はバスの運転手のいねむりとされたが、遺族の何人かは最後まで社長の過失を主張していたという。
結局社長は逃げるようにアメリカに戻り、事故の謝罪はうやむやにされた。
その遺族達が社長を恨んで、呪いをかけたのではないかと結論づけた主人公の女性は、
そのことを社長に告げる。

344 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/09(月) 21:01:39
社長はそれを否定した。遺族は確かに事故直後は怒っていたが、
のちにその非礼をわび、あとで贈り物をくれたと言うのだ。
社長が今もしているいかにも高価そうな時計である。
しかし女性はそれが気になった。さらに話を聞いてみると、その時計を貰ったあと会社を興し、
業績は右肩上がりになるのと引き換えに、家庭内ややがては社内にまで不幸が続いているのだ。
女性はふと閃いたように聞いてみた。贈り物と一緒に虫がいなかったかと。
社長はそういえばとそれを肯定した。それが何かと尋ねかえす社長。
蟲毒です、という女性。蟲毒とは毒を持つ生き物を戦わせ、生き残った蟲を使う呪術で、
その蟲は富をもたらすが、かわりに人の命で養わなければいけないのだ。
これを逆手に取り、蟲に金品をつけて憎い相手に贈ると、蟲が相手を富ませるが、
蟲が相手の命をも取ってくれることになる。
なぜ社長本人が死なず周囲に及んでいるのかはわからないが、家の怪現象も、家庭の不幸も、
社員の死も全てその呪術に違いないと女性は断言した。
これを回避するにはただ一つ。蟲がもたらしてくれた富に今までの利子をつけ捨てるしかないという。
しかし社長の会社は大きくなりすぎており、それを捨てるなどどうやるのか。
だが社長は意外な行動にうってでた。大統領選に出馬したのである。
全く地盤のないはずの社長は奇跡的に当選。アメリカンドリームの体現者となった。
全てが終わった後、今では秘書もやめた女性がかつての社長に会いにくる。
なぜこんな行動にでたのかと問うために。
かつての社長であり大統領は答えた。その蟲の呪いが私の家族や家族同様に思っている社員に及ぶのなら、
私の家族を増やせば良いのだと気付いた、と。
その後、彼の就任期間中、アメリカはかつてないほどの好景気が到来していた。
彼は今やアメリカの父であり、国民はその家族だった。
家族の何人かを不幸が襲ったかもしれないが、それに気付くものは誰もいなかった。
この国では、いやどの国でも、人は毎日死んでいるのだから…。

こんな話でした。

346 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/09(月) 21:50:46
>342
長文だが一気に読めたGJ
家庭に不幸続きの大統領と言えばケネディ家を思い出すな。

347 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/05/09(月) 21:57:34
さすがはアメリカンだ。すげぇ発想。

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[ 2014/05/24 16:41 ] 小説 | TB(0) | CM(0)
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