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【後味の悪い話】信頼を一身に集めているつもり



71 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 05:35:00
蒸し返すようで申し訳ないけれど、障害者(に接する人)の話。

私と幼馴染のAちゃんはいつも一緒に遊んでいた。
Aちゃんとは同い年で、背が高く、とてもかわいい子だった。
話し方と歩き方に少し特徴のある子だったが、明るく積極的な性格だった。
それに比べて、わたしは体も小さく、内気で人見知りをする子供だった。
Aちゃんはいつも私に気遣ってくれる姉のような存在だった。

小学校に上がり、私とAちゃんは同じクラスになった。
Aちゃんは人気者でいつもクラスの中心にいた。
なかなか友達のできない私をいつも輪の中に誘ってくれた。
教科書を順番に朗読する授業のときのこと。
大勢の前で話すのが苦手な私にとって、この授業が一番苦手だった。
Aちゃんの順番になると、担任の先生が、「じゃあB(=私)さん、次を読んでください。」と言った。
・・・なんで私なの? 私は泣きそうになった。
クラスの子たちも、不思議そうにザワザワとし始めた。

Aちゃんが、教科書を持って立ち上がったその瞬間、先生はもう一度、
「聞こえなかったんですか?Bさん、読んでください。」
Aちゃんが大きな声で、「わたしが読みます!」と言うと、
先生は、それを無視するかのように私の横に来て、
「Aさんは起立して本を読むことができません。
 BさんはAさんの仲良しなんだから、代わりに本を読んであげてください。」と言った。

Aちゃんは、軽い吃音でやや呂律が回らないところがあった。
それに加えて、赤ちゃんの頃に股関節脱臼していてO脚だったので、
足を引きずるようにして歩いているようにも見えた。
とは言っても、本当に気にかけるほどの症状でもなかった。
しかし、先生にはAちゃんは障害児として映っていたようだった。
私もクラスの子も気にしてはいなかったし、
Aちゃん本人もそのことを病気であって、「障害」だとは思っていなかったのに。



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【後味の悪い話】憑かれたな(大槻ケンヂ)



65 名前:憑かれたな(1/3)  投稿日:2005/06/24(金) 01:37:29
「憑かれたな」
短編集の一編。面白いけど後味ワロス。

シングルマザー節子、そして娘の博子

博子が”何か”にとり憑かれ、変貌していく

挙句の果てに、顔は老人のように醜くなり髪まで抜け、
ギャハハハハハハハハハハハハハと狂ったように笑い、イカれたことを叫ぶようにまでなる博子

節子は藁をもすがる思いで、
自称:オール・ジャンル・エクソシストの滝田一郎という男を呼ぶ

滝田「私は芝居で祓います」
節子「( Д ) ゚ ゚ハァ?」

滝田曰く、
「憑き物というのは、思い込みの一種です。
私は、”悪霊祓い師が悪霊を祓う芝居”をするのです。
そうすれば”憑き物の思い込み”も消えるでしょう」

博子に向かい、悪霊払いの演技をし始める滝田。
そんな中、博子が突然叫んだ。
「暗い暗い闇の中、私をこんなところに置き去りに!
“一条の光も無い!”」
それを聞いて、青ざめる滝田

続く

66 名前:憑かれたな(2/3)  投稿日:2005/06/24(金) 01:38:25
滝田は昔話を始めた。
滝田は以前は役者をしていたのだが、公演中に一人の女性を殺してしまったのだという。
過ってだが……”一条の光も無い”奈落に突き落として。
それから罪を償う為に、今の仕事を始めたのだという。

滝田「私の心を読んだ……。博子さんには本当に何かが憑いているのでしょう……」

沈黙……そのときふと、節子はあることを思い出した。
節子「違います!あれは私と博子の思い出です!」

10年前、節子は暴力を振るう夫と暮らしていた。
夫の暴力を心配し、ある日節子は幼い博子を押入れに隠れさせたのだ。
“一条の光も無い”押入れに。

気をとりなおし、悪霊祓いの演技を再開する滝田。しかし、効果なし……。

滝田は、映画のエクソシストからヒントを得て、
「博子にとり憑いた悪霊が、節子に乗り移った演技をする」という案を出した。

素人ながらも演技をする節子、そして……博子は元に戻った。
その後行方をくらます滝田。

続く



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【後味の悪い話】抱茗荷の説(山本禾太郎)



61 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 01:18:26
読んだ後に、あまりの後味悪さに「ありゃー…」とマジで顔をしかめた小説。
ちょいと長めです、スマソ。
「抱茗荷(だきみょうが)の説」。作者は山本禾太郎。

君子は幼い頃に、奇怪な状況で両親を亡くしていた。
まず父が死んだのは、君子の生まれた翌年。
家に、2人のお遍路さんが泊まった。老婆と若い女性だった。
君子の家は、いつも巡礼たちに、タダで宿を提供していたのだ。
その時、母は熱を出してふせっており、
お遍路さんたちは母のためにと、金のお札を置いていった。
これを飲むと、どんな病気も治るという。信心深い父は喜んだ。
だが二人の風体を聞いて、何故か母は飲むことを強く拒否。
勿体ないので、代わりに父がお札を飲んだ。
だが、父は、間もなく黒い血を吐いて死んでしまったのだ。
その時に居合わせた祖母の話では、若い女の方はすっぽり頭巾をかぶっていたが、
目元や姿形が、君子の母にうりふたつであったという。

大黒柱を失って一家は次第に立ちゆかなくなって行った。
ある日、母は幼い君子の手を引いて、実家に金を借りると行って出発した。
その旅の事を、君子は良く覚えていない。ただ最後に、
大きな池のほとりにある、白い壁の巨大なお屋敷についた。
母は黒い頭巾をかぶり、君子を残して屋敷の中に入っていき…
そして、それきり戻らなかったのだ。
泣きながら屋敷にもぐり込み、母を捜し始めた君子は、
使用人らしき男に、池に浮いた女の死体を見せられる。
母はあやまって池に落ちて死んだのか……。
君子は男に連れられ、祖母の元に帰ったそうだが、何も説明できず、
ただ大きな古い高価な人形を持たされていたという。



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【後味の悪い話】ロマンシング サ・ガ



54 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 00:21:29
しゃべらない主人公ならではの後味の悪さだなw

そーいや思い出したよ。
なんかのゲームで姉と弟を残して家族が皆殺しにされる。
姉と弟も生き別れになって、姉は弟を捜して世界を旅する。
弟は姉放置で世界を救う旅に出る。

弟が主人公なんだが、姉と再会しても
「生き別れの弟を捜しています」しか言わねえ。
俺!俺が弟だってば!と言いたいが、何度話しかけても「生き(ry

57 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 00:44:31
>>54
ロマンシングサガだっけ?

262 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/27(月) 00:40:41
昔ロマサガで全部の武器・防具手に入れるため仲間何人も殺したっけ。
神の試練→ガラハド殺す→地獄で仲間と3点セット交換→HP削って生き返らせ→巨人の里。



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【後味の悪い話】にんじん(ジュール・ルナール)



51 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 00:14:39
実母がヒステリーで他の兄弟だけ猫かわいがりして
にんじんだけ虐待する話。
最後まで母は反省したり、バチがあたる事もない。
父や親戚も母が怖いので表立ってにんじんをかばわない。
(裏ではフォローもしてくれるのだが、焼け石に水)
DQN一人勝ちみたいな内容ですわ。

じつは戦争が終わった直後、
にんじん実母が相手国の兵士にレイプされて、身ごもったのがにんじんだった。
(だから家族の中で髪の色が一人違う)

だから生まれてきたにんじんには罪はないけれども、
実母や兄弟が冷たく当たるのにも理由があるんだよ~、
って話だった。

なんでこんなのが児童書なの?
これで何を学べというのか?
もしも子供がいたらこんなの読ませたくないな…。



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【後味の悪い話】その旅人さんはこの俺様だよ悪いと思ってんなら今すぐ土下座しろ



49 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 00:05:33
ゲームで後味悪いといえば・・・本筋とは関係ないけど、ドラクエ5のカボチ村のエピソード。
貧乏な村の村人から前金を受け取って、畑を荒らすモンスター退治を請け負った主人公。
モンスターの住処に行ってみると、その正体はなんと
12年前に生き別れたキラーパンサー(虎みたいなモンスター)だった。
彼は人に慣れたせいで人を襲うことが出来ず、仕方なく畑を荒らしていたのだ。
しかも死んだ親父の遺書と形見の剣まで守ってくれていた。
ひとしきり感動した後、改めて仲間となったパンサーを連れて村に戻る主人公。
村人たちももうモンスターを恐がる必要は無くなったわけで、めでたしめでたしだ。

が、平穏を取り戻したはずの村の人々の態度は・・・
「まさかモンスターとグルだったとはな」
「金は払うからもう村に来るな」
「あんたに頼んだおらがばかだっただよ」
例によってドラクエの主人公は無口なもので、弁解も釈明も全くできず。
もやもやしたまま、黙って村を去るしかなかった。
上でも言われてる通り、感情移入度が高い分後味の悪さもひとしお。

ちなみにさらに10年後、またこの村を訪れると、
「昔助けてくれた旅人さんにひどいことをしちまっただよ」と後悔しているのが見られるが、
「その旅人さんはこの俺様だよ悪いと思ってんなら今すぐ土下座しろこのやろう」
と言いたくても言えないのが、また余計に後味悪い。

52 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 00:15:51
>>49
懐かしい。
俺もスゲー嫌な気分になったな。

54 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 00:21:29
>「その旅人さんはこの俺様だよ悪いと思ってんなら今すぐ土下座しろこのやろう」
しゃべらない主人公ならではの後味の悪さだなw



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【後味の悪い話】善意が裏目に



48 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/24(金) 00:03:15
海外での実話だったと思うんだけど、ある男性が
夜道で男に腕を掴まれ泣き叫んでいる女性を見かけた。
腕力に自信のある男性は迷わず男を殴り倒して女性を救った。
男は打ち所が悪かったのか、どうやら死んでしまったらしい。
倒れた男に半狂乱で取り縋る女性。
実は、2人は道端でケンカしていた恋人同士だった・・・という話。

男性の善意から3人ともが一瞬で不幸になってしまった。
身内にこの男性のようなことをやらかしそうなのがいるだけに、
自分には後味悪さ5割増しくらいの話だった。



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【後味の悪い話】骨折したの



930 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/22(水) 09:28:45
中学のころ、クラス番号(五十音)が一つの前の生徒からいきなり電話があって、
「骨折したの。でさーうちのクラスって2階でしょ?松葉杖でカバン持って教室までいけないじゃん。
 先生にどうしようってお母さんが相談したら、クラスの子に手伝ってもらいなさいって言ったんだよね。
 誰に?って言ったら、番号順で前後の子にお願いしなさいって。
 だからお願いね」
みたいなことを突然言われて、わけわからずも、
断っちゃいけないのかなと思って「いいよ」と言った。
そしたら、最初は親が学校の入り口まで来ていたが、ある日、
カバンを受け取りに来た私に「私も仕事があるんで…家まで迎えに来てください」
と当然のように。断るのがおかしいかのように言われた。
なんで私がソコまでしなきゃいけないの?と思って「部活動があるから無理です」
と断ったら「でも仕事があるし…困ったわぁ…」とブツブツ言われた。

当時まだ中坊でよくわかってなくて、断っちゃダメだったのかなぁ?と思っていると
クラスの生徒から、この骨折生徒が私のことを「気が利かない」
「カバンの持ち方が乱暴」「私を置いてどんどん歩いていく、冷たい」
と文句言っていたことを聞かされて、それなら、と
「ごめんね、気が利かなくて乱暴で。だから次から別の子に頼んでね」
と言って手伝うのを一切やめた。
でも他に誰も手伝う人がおらず(私への悪口が広まっていた)、
次第にその子は学校にこなくなり、骨折はとっくに治ってるはずなのに、
学年が変るまで不登校になってしまった。
学年が変ったら普通に登校するようになったが、それでもかなり休みがちだった。
私のせい?と思うと後味ワル。



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【後味の悪い話】宇都宮辰範



919 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/22(水) 02:13:22
前に、知能は問題ないんだけど生まれつき四肢を動かせない人が、
行く先々で会った人たちにベッドを押してもらいながら、
日本中を旅する話を聞いた。それ自体はダイナミックで凄かったんだが、
結局は入院して亡くなった。死因は腎臓の障害。
旅先でトイレの用を足したくなっても、通りかかったのが女性だった場合、
さすがに初対面でズボンを開けてもらうわけにはいかず、
何回も限界までガマンしてきたのが原因だそうだ。
一応、健常人の奥さんもいたんだけど、いつも旅につき合ってたワケではないらしい。
その人は障害者のネットワークも作り、大きな仕事をしたんだけど、
死に様が、なんだか後味悪かった。



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【後味の悪い話】助けてくれて当たり前



907 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/22(水) 00:41:17
障害者の話が続いてるので思い出した。
もう10年以上前だと思うけど、テレビのドキュメンタリー。
車椅子の中学生の女の子の生活を追ってたんだけど、両親が養護学校は
嫌なので女の子を普通中学に進学させた。女の子はいろんな場面に手助けが
必要なのだけど、自分は障害者なのだから周りは手伝ってくれて当然、
といった態度。車椅子を同級生が交代で押してくれるのだけど
黙って押してくれるのを待ってる。押してくれた人にお礼は言わない。

テレビの製作をしてるらしい人に「お礼とか言わないの?」と聞かれ
「車椅子の人がいたら黙って押してくれるのが人として当然じゃないですか。
 それに困ってる友達を助けるのは当然の事。お礼の言葉が欲しいからじゃないでしょ」
と言うような内容の事を答えてた。

番組の最後は卒業式。車椅子を押してくれる人が誰もおらず、
一人必死に車椅子を動かして教室から出ようとする姿が映る。
「どうして車椅子を押してあげないの?」の質問にクラスメートは
「わがままな人はきらい。いつも偉そうにしてるし。卒業だしもう近づきたくない」
「友達でしょ?」という質問に
「違いますよ。先生が車椅子押してあげてって言うから押してあげてただけ」

なんか後味悪かった。



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【後味の悪い話】手足なくても―中村久子の一生(山田紘一)


890 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/21(火) 21:23:06
日本でも、中村久子さんていう、両手両足のない女性が有名だよね。
この人は、生まれてから赤ん坊の時に病気か事故で切断。
その後も切り口が具合悪くなっては短くして行ったらしい。
でも母親が、「人と同じに出来なくてはいけない」と厳しくて、
家事も針に糸通すのも、読み書きも勉強もしっかり仕付けられたそう。
やはり見世物小屋でお手玉とかして稼いでたけど、結婚もし、子供も出来て、
ヘレン・ケラーが来日した時には挨拶も交わしたほどのビックスター。
この人の「手足なくても」という伝記が感動的だったけど、その中に
子供の時に友達の家で百人一首だかやった時、この人が一番になって、
「あんたたち両手両足あっても全然ダメじゃん」みたいな事言ってしまったために、
みんなに家から引きずり出され、雪の中に放られた、というシーンがあって
ここがダントツに後味悪かった。

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【後味の悪い話】タマ無しか死か…



872 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/21(火) 14:47:07
漏れが消防の時の実話だが、
母親が地域の文化向上のボランティアをしていて、
仲間の中にウチにも良く遊びにくる、大学出たばかりのお兄ちゃんがいた。
気さくで優しく、漏れも大好きだったが、ある時バッタリ来なくなった。
それで、後から聞いた話。
体調が悪いので医者に行ったところ、いきなり睾丸ガンだと言われたという。
急いで入院して、丸ごと切除すれば、命は助かると。
お兄ちゃんはびびった。いくら何でも急だし、失うものがでかい。
半信半疑という事もあり、手術は断って他の病院を回る日々。
でもどこでも診断は同じ。お兄ちゃんは、取るのだけはイヤダいやだと言い続け、
漢方から温泉から、取らないですみそうな方法を片っぱしから試したらしい。
でも、ものの半年もたたないうちに病状は悪化し、げっそりして
別人のようになったという。母親はその頃いちど会って来てるんだが、
「死にたくない、こんな事で死にたくない」とぼろぼろ泣いていたという。
何もどうにもしてやれなくて、たまらんかった、と母親は言っていた。
結局、最初に行った病院に「やっぱり手術してください」と戻ったが既に
あちこちに転移していて手遅れ。「だからあの時言ったでしょ」と診察もしてもらえず、
やっと受け入れてくれた病院でも、すでに手術は無意味と判断。
お兄ちゃんは泣きわめきながら死んで言ったという。
人生なんて、いつ何が起きるか解らない。男がタマとられて生きていけるか、
という気持ちの半分、生きてこそなんぼとも思い、つねに心の準備は必要だと思った。
何より、今の漏れより若かったお兄ちゃんが、何を思い苦しんだか考えると、
胸がしめつけられてヒザがガクブルするくらいだ。



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【後味の悪い話】サン・ルーム(柴田昌弘)



38 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/23(木) 22:06:39
車椅子で思い出した、身体が悪い繋がりで後味悪い話。

舞台はSFチックな未来。主人公は虚弱体質で寝たきりの少年。
母はなく、父は仕事で飛びまわり、財産はあるので家政婦と介護用ロボがついている。
SFな未来の世界では環境破壊が進み、空はスモッグで真っ黒。
お日様の当たるサンルームを持つことが一番の贅沢となっている社会だった。
財産家である父親は、もちろん少年にサンルームのある家を与えていた。
しかし甲斐甲斐しい家政婦がついていても、最新型の介護ロボットがいても、
贅沢なサンルームのある家を与えられても、父に省みられることもなく、
不健康な身体をベッドに縛りつけられる生活に、少年の心が晴れることはなかった。
そんな感じで当然友達もいない少年だったが、ある日TV電話の間違い電話を
きっかけに、どこの誰とも知らぬ少女と友達になることができた。
初めて心弾む日々を送る少年だったが、楽しければ楽しいほど、外に出て少女に
会いにいくこともできぬ自分に落ち込むばかり。
しかし、これもまたふとしたきっかけで、少女はなんと隣の住人だったことに気付く。
ちょっとだけでも健康になり、少々ふんばれば会いにいけるかもしれないと希望を抱いたことで、
少年は明日への活力を取り戻した(続く)



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【後味の悪い話】Devil May Cry



33 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/23(木) 21:15:05
「Devil May Cry」っていうアクションゲームがあって、割と人気作で続編が3まで出てる。
で、3は時系列的に1より以前という設定。物語を時間の順に追うと3→1→2の順番になるということ。
ゲームの世界観と主人公の設定は以下のような感じ。
このゲームの主人公「ダンテ」は、悪魔と人間のハーフ。
ダンテの父親であるスパーダという悪魔は、2000年前に魔界に反旗を翻し
人間界と魔界の通路を封印して人間界を救った偉大な悪魔。
で、その後スパーダはひとりの人間の女と愛し合い、結ばれた。
彼女はスパーダとの間に双子を設ける。これが主人公のダンテと、その兄のバージル。
ダンテが子どもの頃にスパーダは死んでるらしい。寿命?(ここらへんは設定が曖昧)
で、スパーダの死後、母親は悪魔に襲われて殺された。(魔界を裏切ったスパーダの妻だから)
だから大人になったダンテは、母の仇を討つために、
人間界で悪さする悪魔を狩る「デビルハンター」をやっている。

34 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/23(木) 21:15:16
で、ここからがゲーム本編のストーリーなんですが。
「3」では、悪魔を恨むダンテと、純粋な悪魔になりたがってる兄バージルの壮大な兄弟喧嘩が繰り広げられる。
バージルは父スパーダが封印した魔界の入り口を再び開こうとしており、ダンテがそれを阻止しようとする、
というのがゲームの大まかな流れ。
で、まあ、ダンテがいろいろ頑張って(プレイヤーも頑張ってw)最後、兄貴をやっつけるんだけど
ここに至る過程で、実はこの双子は心底憎み合ってる訳じゃなく、元は仲のいい兄弟だったんだろうな…
と思わせる演出なんかがあって、最後の最後、ダンテは「もうやめよう」って兄貴と仲直りしようとする。
でも、兄貴は結局、純粋な悪魔である父親の故郷=魔界へ、
閉じかけの通路から落っこちていっちゃう。自分の意思で。
それを止められなかったことを悔やんで、ダンテは密かに涙を流すのだった。

…って、ここまでなら、まあ兄弟の決別は辛い話だけど、魔界は再び封印されてめでたしめでたし!なんだが。
何が後味悪いって、結果的に「3」の後日談になった、「Devil May Cry」(一作目)で、
バージルは完全な悪魔(魔界の戦士)として記憶を無くしてダンテの前に立ちはだかって
ダンテはそれに気付かないで殺しちゃうんだよ。
死ぬ直前にお互いにチラっと「あれ?もしかして?」って思う程度。
一作目の段階では、「ダンテに双子の兄がいる」っていうのは設定として語られるだけで
バージル自身には大して思い入れしないで済んでたんで、特に何も思わなかったんだが。
「3」でなまじバージルってキャラクターをけっこう好きになっちゃってから「1」の結末を思い出すと、後味悪い。
アクションゲームとしては、1も3も文句なしに面白いんだけどね。
ストーリーを真面目に考えるとちょっと…って感じ。

 

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【後味の悪い話】X-DAY(田村由美)



14 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/23(木) 09:12:52
BASARAなんかで有名な漫画家・田村由美が昔描いた短編集に入ってた話。
二人の少女それぞれの視点で2章に分けて描かれてたので、一応漫画の形式どおりに書きます。

<内気な少女視点>
内気でおとなしい1人の少女がいた。
その子は友達もおらず、クラスの女子数人からひどいイジメを受けていた。
そのイジメには主犯格の少女が1人いて、直接自らが手を下す事はしないものの、
どうやら取り巻きの女子数人をけしかけて内気な少女をイジメるよう指示しているようだ。
この主犯格の少女と内気な少女は幼い頃からの知り合いで、小学生ぐらいの頃も、
内気な少女が唯一友達としていた女の子を主犯格の少女が奪い、内気な少女は以来孤立してしまった。

ある日、トイレの便器に頭を突っ込まされた内気な少女はその後教室に戻るが、自分の椅子がない。
後方からクスクスと漏れる忍び笑い。
授業が始まっても座ろうとしない少女を不審に思った教員が座るよう指示するが、
内気な少女には「椅子がない」と申告する勇気がない。
仕方なく空気椅子の姿勢をとり椅子に座るふりをするが、もちろん周囲の生徒たちは椅子がないことに気付いている。
それでも誰もそれを指摘することなく、むしろ空気椅子をし始めた少女の滑稽さを笑い、馬鹿にするだけだ。
50分間の授業をずっと空気椅子で通した少女は(スゴイな、おい)ふらふらとした足取りで主犯格の少女のもとに行き、
「私の椅子をかえして」と勇気を出して伝えた。しかし、主犯格の少女は素知らぬふりで「何の事?」と取り合わない。
取り巻きの女子数人に脅され、内気な少女は何も言えなくなり踵を返す。
その時主犯格の少女の足につまづき、派手に転ぶ内気な少女。周囲の生徒は爆笑。



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【後味の悪い話】零崎双識の人間試験(西尾維新)



870 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/21(火) 13:17:46
さっき読み終わったラノベの「零崎双識の人間試験」
ネタバレします。

人殺しの氏族みたいのが7つばかりあって、そのなかの「零崎」に属する双識が弟・人識の行方を追う。
それを、妹を人識に殺された「早蕨」に属する兄弟がつけねらう。
とにかく必要もないのに空気を吸うみたいに殺しまくる。気がついたら殺している。
ふつうの女子高生・伊織はその争いに巻き込まれ、
狙われたり家族を全員殺されたりしているうち「零崎」として覚醒してしまう。
最後は人識と両手首を切り落とされた伊織だけが生き残って終わり、と思いきや
最強の女殺人鬼?が突然出現。たぶん二人に勝ち目はなさそう、でエンド。

厨な設定萌えやキャラ萌えがあって最後まで読んでしまって、楽しくなかったと言えば嘘だけど
読後になにも残っていないことに気がついて(その萌えすらも)、どうにも後味悪い。

893 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/21(火) 21:31:51
>>870
あれはラノベ?
それにシリーズ物の番外編だから他のも読むと見方変わるよ

 

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【後味の悪い話】フリークス



841 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 22:07:21
50 名前:天之御名無主 投稿日:02/08/30 01:41
>46
フリークス見たことあるよ。
>当時のアメリカ中の見世物小屋からフリークスを集めて撮られた、
>現代では間違いなく作れない映画。
良く分からんが、数年前まで普通にレンタルしてたよ。田舎だからかな?

ストーリーは、フリークス(小人や小頭症etcの人たち)オンリーの
見せ物サーカス団に、ブランコ乗りの美女(常人)がやってきて
団長(小人)に言い寄る。が、実は財産目当て。
ケコーンを迫り、後は毒盛って殺して財産を手に入れたいだけ。

他のフリークス仲間たちは「何か変だ」と反対するが
小人の団長は、最初はいぶかりつつも
長年連れ添った人の良い妻(同じく小人)すら
捨てる勢いでブランコ乗り美女に入れ込み始めてしまう。

結局、美女の企みは徐々に露見。
最後は開き直り、皆の前で傷心の団長をバカにして高笑いしてみせた美女に
普段は心優しいフリークスたちの怒りが爆発。
美女はリンチにあって、自分もフリークス(手足を無くして、
唸るしかできない達磨状態)にされてしまい
見せ物の仲間いり・・という話しだったような。
何だかもの悲しいストーリーですたよ。
長文スマソ。



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【後味の悪い話】「鏡のメデューサ」



836 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 20:21:34
これと逆の漫画を読んだことある。曽根まさこの「鏡のメデューサ」だったかな。

主人公は女の子でとても可愛い子。母子家庭で地味顔の母と二人暮し。
少女の可愛い顔だちは父親譲り。でも父親はキレイすぎて浮気性だったらしく、
少女の母を捨てて出ていってしまった。
母親はすっかり諦めていて、その代償のように、自分にはないものを持っている
少女を溺愛した。母子家庭の苦しい生活の中でも、七五三でも入園式でも少女を
着飾らせるために金を惜しまなかった。
しかしそんな生活に無理がたたり、母は倒れ帰らぬ人に。少女は母の妹夫婦に
引き取られる。
子供のいない妹夫婦に、可愛い盛りの一人娘としてそこでも大事にされるが、
大事にされればされるほど「可愛くなかったら誰にもかえりみられないのでは」
という不安が根ざし、可愛く美しくいることに絶対的な価値を置くようになってしまう。
長じて、自分の周囲で美人を見かけると、こっそり嫌がらせをしたり危害を加えるような少女に
成長してしまった…という話。



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【後味の悪い話】イボグリくん(山上たつひこ)



820 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 17:32:58
中学生の時に読んで、非常に気分の悪くなった山上たつひこ作品。
なんとかガ原の決闘、とか、熱血まじめ漫画っぽいタイトルだったと思う。
主人公は、「イガグリくん」風(若い世代、解るかな?)の柔道少年。
つめえり学生服で、見たトコ正義感の強そうな熱血男子。

良いことがありそうな清々しい朝。
主人公、顔見知りの新聞配達とさわやかに挨拶をかわす。
と主人公、いきなりダイナマイトを新聞配達に投げつける。配達員、爆死。
墓参りで大泣きする主人公。「カタキはきっととって上げるからねーっ」
そこへ、清楚なセーラー服のおさげの美少女登場。配達員の妹だ。
主人公、純情そうに顔を赤らめるが、下半身は勃起している。
兄の不幸を悲しみつつ妹、「これも運命ですわね。」主人公「そうですね」
お参りする少女を見ているウチにモヤモヤしてきた主人公、少女を
茶屋にさそい、睡眠薬入りの甘酒を飲ませる。眠った所を近くの草むらで好き放題。
目覚めた少女は、自体を知って驚愕。タバコを吸いながら主人公、
「○○子さんの身体をたっぷり楽しませてもらいました。」「そ、そんな!」
「眠ってる間にキミの恥ずかしい写真を撮っておいた。ポラロイドで。」
高額の金を要求する主人公。少女は号泣の末、自殺。
やがてライバルから主人公に柔道で決闘の申し込み。少女は彼の婚約者だったらしい。
「う~む、そうだったのか」「正々堂々と勝負!」
真剣に向かってくるライバルに、主人公はピストルを一発。
「卑怯者~」「やかましい、勝てば良いのだ」ライバルあぼん。
ピストルはライバルの手に握らせた。ふう、強敵だった。
「これで、恋人を失った悲しみで自殺したと思われるだろう。」
空を見上げる主人公。そこには美しい夕焼けが広がっていた。
「やあ、きれいな夕焼けだなあ。明日もきっと良いことがあるぞ」
晴れ晴れとのびをする主人公。  おしまい。

不条理ギャグマンガなので、理屈で読んではいけない。
山上ギャクは好きなのだが、1コマも笑えなかったのはこれだけ。後味悪い。

839 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 21:29:40
>820
それ「イボグリ君」、いがぐり君のパロディー。



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【後味の悪い話】テイク・ラブ(野村史子)



819 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 17:32:08
昔読んだ、題名も作者も忘れた本の中の短い話だが、
どっかの町工場の息子が実はホモで、姉の婚約者に惚れている。
それが辛くて姉とその婚約者が働いている実家の工場の後を継ぐのが嫌だった。
会社の経営があやしくなって、実家に帰ってきて手伝ってくれと頼まれても
なんのかんのと理由をつけて帰らなかったら、仕事疲れがたまっていた姉が
自動車事故かなんかであぼーん。
あわてて葬式のために帰ったら、姉の婚約者から親族からすべてに非難轟々。
そこにいとこだかなんだかという金持ちの男があらわれて、息子をくれたら金を貸すと言ってくる。
金持ちもホモで、親族も婚約者もなんとなくそれを知っているけれど、息子をわたしてしまう。
息子も非難をあびて反省していたので、金になるならと金持ちのところに行ってしまう。
金持ちの家では首輪付けられてムチで打たれたりと毎日エグイSM生活。
しかし実は、金持ちは小さい頃から息子が好きで、歪んでいるが息子に愛情をそそいでいた。
こっそり毎年息子の誕生日に薔薇を送っていて、それに気づいた息子も金持ちを愛し始める。
が、息子が金持ちに愛を告白したら、金持ちがなんかしらんが自殺。
息子はショックで自暴自棄になるが、会社がうまくいきはじめて息子に悪い事したなぁと思った
親族やらのあたたかい応援で、なんとか気をもちなおし、普通に生活しはじめる。
しかし、金持ちが死んで、何ヵ月後かの息子の誕生日の日、
息子も遺書に「もう薔薇はこないんだ」と書いて自殺して終わり。

姉の本で一冊まるまるどの話にもホモが出てきて、
「ホモの悲恋ばっかのめずらしい本だな」と思ったが、
あれは多分やおいだったのだろう。

金持ちがなんで死んだかわなんないし、もう一度確認したいが、
姉に「あのホモの本貸して」と言いづらい・・・。

823 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 18:06:58
>>819
テイク・ラブ 角川文庫―スニーカー文庫 野村 史子 (著)
JUNEやおいホモ好き腐女子が絶賛する名作



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【後味の悪い話】歴史に残る、史上最低のGP



806 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 11:54:24
今朝未明にやってたF1アメリカGPが
いろんな意味で後味悪かった。

807 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 12:44:38
歴史に残る、史上最低のGPだね。見られたのはある意味よかったよ。

808 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 12:53:20
簡単に状況説明。
現在F1へのタイヤ供給メーカーはブリジストンとミシュランの2社。
アメリカGPはオーバルと言う特殊なサーキット形態であり、ミシュランはそれに関する
データが少なかった。
予選前のフリー走行でミシュランユーザーのチームの車の1台が大クラッシュ。原因は
ミシュランタイヤであるとされ、ミシュランユーザーのチームは10周以上走ったタイヤで
サーキットを走るなと言う主催者からのお触れが出た。
レースは70周近くあるうえ、既に予選で何週も走ってしまっているミシュラン使用チーム
(全10チーム中7チーム)はミシュランが空輸してくる新しいタイヤに交換させて欲しいと
主催者に申し込むが主催者は拒否。(予選と本選でタイヤ交換は不可というルールがあるため)
そこで、危険箇所にシケインを設けて、全車そこだけ強制的にスピードダウンさせて欲しい
と申し出るがこれも拒否される。 続く。

811 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 13:08:07
ミシュランユーザーは八方塞がりになった。
結局スタートまえのオープニングラップでは20台の出走車がサーキットを一周したが、
ミシュランユーザーの14台はそれが終わるとさっさとピットに戻ってしまい、スタートは
たったの6台。しかもフェラーリの2台を除けば残り4台は普段は完走もあやしい超下位チーム。
(スタートは見所の一つなのに、スターティンググリッドがすかすか。壮観だった!)
観客は唖然とする。高い金を払って見に来たら、フェラーリとそのほか数台。
スタートした瞬間から誰が優勝するか分かる馬鹿みたいなレース。
当然フェラーリの2台も本気は走らず、クルーズ走行。
普段ならありえないほど観客も荒れる。帰るもの、ブーイングするもの、ペットボトルを投げ込むもの・・・



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【後味の悪い話】ダメージ



802 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 03:51:25
ダメージって映画が後味悪かったなあ。
あらすじうまくまとめられないのでここを参照してください。

ttp://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD16772/story.html

803 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 09:45:47
「アンナは一五歳の時に兄が自殺したことと、
その直後に両親が自殺したことを告白した。」

「スティーヴンはアンナの母エリザベス(レスリー・キャロン)を昼食に招待するが、
彼女はすべてを見抜いており、」

確かに後味悪い



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【後味の悪い話】雪夜の告白(近藤ようこ)


 

799 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/20(月) 03:02:41
近藤ようこの「雪夜の告白」というマンガ。
主人公の雪夜は美人大女優の娘。母親は父親の名を明かさずに一人で雪夜を生んで育てた。
しかし雪夜は母親とは正反対の醜い娘だった。
母親は雪夜を可愛がるものの、幼い頃から母親と比べられ好奇の目で見られる雪代の辛さには全く気づかない。
母親にとっては美しいという事は当たり前すぎて、逆に意識するような事ではなかったからだ。
とうとうある日、雪夜は母親を階段から突き落として殺してしまう。
母親の死は事故として処理され、雪夜はそれをきっかけに美容整形を受け、今は誰にも知られず
ひっそりと暮らしている。美しくなった事で初めて男性に誘われたり、女性に羨ましがられたりするが、
所詮は作り物の顔だと思うと誰にも本心で接する事が出来ない。
母親に対する後悔や反発に苦しみながら、容姿に振り回される人々、
またそれを乗り越えた人々との関わりを経て、雪夜は母親が自分を心から愛してくれていた事を知り、
憎んでいた母親を許す気持ちと、母親にも自分を許してほしいと願う気持ちが生まれる。



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【後味の悪い話】幽霊を殺してしまった



791 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 18:42:33
タイトル忘れた、短編小説。

高校生の女の子、成績は優秀でかなりの美少女。
実母は少女が幼い頃に精神病院で死亡、父親とその再婚相手と暮らしている。
少女がある晩起きると、白い服を着た青白い顔の女が立っていて自分の名を呼ぶ。
表情はなく、面のような顔が闇にぼーっと光っており恐ろしい。
あれは実母の霊ではないかと親に話したが、とりあってもらえない。
それどころか義理の母は、母親が精神病で死んだからこの子もやはり…というような話をしだす。

792 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 18:42:44
少女は自分が精神病なのか悩み、先生に相談する。
先生は普段から素行も良い少女が嘘を付いているとは思えないので、相談に乗った。
とりあえず少女の家に行き、どのあたりで幽霊を見たのか聞くと
「寝ている間にドアを開けて入ってきた」という。
おかしいと思った先生は、ふと階段の下の物置に目を留める。
そこには何が入っているのかと少女に聞くと、少女は
「あそこはネズミが出るから近寄るな、と義母に言われています」
という。あえてその物置をあけると、白い服と蛍光塗料を塗ったマスクが出てくる。
幽霊が少女を精神病院に入れようとする義母の仕業だと確信した先生は、
今晩幽霊が出たら必ず先生のところに電話をするように言って、帰っていった。

その晩、少女は義母を殺して死体にマスクと白い服を着せ先生に電話をする。
「先生!私幽霊を殺してしまったみたいなんです!幽霊が血を流すなんて…」
すべては少女が義母を殺すための計画だった。

793 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 20:14:23
美少女、これからが勝負どころじゃね。
見事、警察の目をあざむけるか?
読者にだけ解るように、美少女のささいなミスが解るように
さりげな~く書かれてたりしたら、より効果的

794 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 20:28:21
出血するような殺し方したんじゃあ
マスクや服の後装着は無理があるんじゃないかねー

795 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 21:07:00
優秀で計画性もあり、冷静な美少女のようだから
完全犯罪を期待したいところだが…将来がコワイけど



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【後味の悪い話】吸血狩り(小林泰三)



766 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 02:09:43
「吸血狩り」もなかなか後味悪い。
主人公の少年が、自分が8歳の頃に体験した夏休みの思い出を語る話。

「僕(主人公)」は、夏休みになると田舎の祖父母の家に預けられていた。
8歳の夏休み、そこには祖父母と、「僕」と同じ境遇のイトコの姉弟がいた。
従姉の優ちゃんは15歳。
彼女は「僕」たちに付き合って、毎日律儀に遊んでくれた。
だがある日を境に、彼女は一緒に遊ぶ時間を減らしてゆく。
従姉の態度がおかしいと思った「僕」は、こっそりとあとをつけ、真相を知る。
彼女は毎日、現在使われていない小屋の中で”吸血鬼”と逢っていた。

それ以来「僕」は、従姉をたぶらかす吸血鬼を倒すべく、さまざまな方法を試みる。
だが何を使っても吸血鬼は倒れず、「僕」を見くだす態度ばかりを取る。
追いつめられた「僕」はついに、自作の杭で彼に立ち向かうことを決意した。
小屋に忍び込み、ベッドの上で従姉に覆い被さっていた吸血鬼の心臓に
ナイフで鋭く削った杭の先端部分を突き立てる。
取り乱す従姉と、何かを否定するような仕草を繰り返す吸血鬼。
けれど「僕」は最後の仕上げにと、全体重を杭にかけ吸血鬼を殺した。

この話、主人公の主観でしか語られてないから
男は本当に吸血鬼だったのか?それとも…?ってあたりがスッキリしない。

767 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 02:37:35
むしろなぜ吸血鬼だと思ったんだろ?
それっぽいかっこしてたのかな?

768 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 02:48:50
>767
従姉妹とセクースしてたオッサンなんだろ。首筋あたり愛撫してたりとかじゃないの?

790 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 17:21:47
>>766
たしか漫画版の方ではラストで主人公が独房に居る一コマで終わってたな…



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【後味の悪い話】妻への三通の告白(小林泰三)



724 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 23:09:42
小林泰三の「妻への三通の手紙」を思い出した。

725 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/18(土) 00:38:42
>>724
「現代凶悪作家」の小林泰三!? 詳しく!!(・∀・;)ドキドキ



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【後味の悪い話】症候群(西村寿行)



722 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 21:23:40
西村寿行の短篇集「症候群」
山奥に住む老人が手伝いの大男と共謀して男女カップル三組をさらってきて
自分の敷地内の地下に特別制のガラスの檻を造りそこに閉じ込める。
そんで極限状態で表れる色んな症候群を研究する話。
で、その大人を飼いたいと思うに至ったきっかけが
口減らしか何かで山で行き倒れていた七歳と五歳の兄妹。
偶然大男が兄妹を山で拾ってきて
老人はこの兄妹がセックスに至るまでを見てみたいと考え全裸にして飼い始める。
だがなかなか性交には至らないのでイライラする老人。
数年経ち、兄はひらがなが何とか読める程度、妹は完全に文盲と、知能は低いが、
余計な食事を与えないため身体だけは美しく育つ。
そして遂にほんの偶然から二人は性交に成功する。(プッ
それを見た老人が周到な計画でもって大人男女を監禁するに至るんだが、

まぁはっきりいってストーリーも描写も設定もエロい。ものっそエロい。

しかしラスト。色々な症候群が出て最後は六人全員が発狂する。狂いながらも一人の全裸女だけは脱出するが
山奥に遊びに来た暴走族に弄ばれ、やはりそのまま山に捨てられ死んでしまう。
冒頭の兄妹だけは狂わずにセックスにふける。
大男が老人に「あの子らに症候群が現われず狂わなかったのは子供だったからですか?」と尋ねると
老人は
知能が低いままの兄妹を見やり
「あれも症候群の一つじゃよ」と答えて終わり。

なんつー救いの無い話やと。
他の短篇も後味ワルーなオチ多しなのでブコフで見かけたらゲットしてみて。マヂお薦め。
凄い嫌な気分になる事うけあい。。
エロで興奮した後だけに余計に。

726 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/18(土) 00:40:47
>>722
西村寿行の小説は短編も長編も
本当にほとんどが後味マズーだったね。
そしてエロいシーンも強姦ばかり…。
次々に刊行された文庫本をリアルタイムで読んでいたクチなので
懐かしいなw

733 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/18(土) 08:05:30
当時、ある有名女優(名前忘れた)が
「趣味は読書です。西村寿行の本を読むのが好きです…」
と、堂々と自分の「読書好き」をアピールしてたのを思い出した。

どエロとバイオレンス大好きをカミングアウトかよっ!
すごい度胸だなと、ある意味感心したね。

 

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【後味の悪い話】瓶詰地獄(夢野久作)



696 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 09:40:54
日記形式というか手紙形式の話で後味悪い話で「瓶詰地獄」ってのがあったな。
ちなみにその手紙は時系列が遡っていく形式。

一通目(時系列では最後の手紙)
一言で言い表すなら遺書。孤島に取り残された男女が、救出を目前にしながらなぜか
自殺を決意している手紙。

二通目(最後の手紙より前に書かれたもの)
孤島に取り残された男女が一線を越えそうになっている苦悩をしるしたもの。
たぶんどう考えてもこれ書いたあとに辛抱たまらずにヤっちゃったかと思われ。

三通目(最後の手紙よりその前の手紙よりずっと前に書かれたもの)
遭難し孤島に流れ着いた直後に救出を求めて書かれたもの。
おとうさんおかあさんぼくたちはだいじょうぶです。はやくむかえにきてね、
みたいな感じ。
最後に連名で記された男児女児の名前は……同じ名字だった。

兄妹近親相姦の苦悩というオチでした。
後味マズー。さすがだ、夢野久作。

697 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 10:12:59
>>696
うん、久ちゃんは良いね。日本の宝だ。
自分は観られてないんだけど、「瓶詰地獄」の映画のラストでは、
二人が巨大なガラス瓶に入って海を流れていくシーンがあるそう。
妙にメルヘンチックに美化されてるのでは? せっかく悲惨なのに。
と思って、後味悪かった。



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【後味の悪い話】絡新婦の理(京極夏彦)



673 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/16(木) 23:55:25
京極夏彦氏の小説も後味が悪いかな?
「絡新婦の理」は真犯人が、自分が学生時代に手を出された教師を殺害するため。
戦後の米兵に対しての性欲処理者としての過去を知る仲間を殺害するため。
大きな理由はこの二つに集約されると思うんだけど、この二つをカモフラージュ
するために、自分の妹を巻き込むわ、曾祖母を巻き込むは、赤の他人を巻き込むは、
多数の死者が出てくるのが気分悪いしし、事件が複雑な上、読んでいくうちに
「殺害の当初の理由は何だったっけ?」となってくるのも後味が悪い。
小説は面白く読んでるけど。

699 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 10:34:39
「絡新婦~」の真犯人は、結局キャラの立つ金持ち母・姉妹の中で埋もれてた
目立たず控えめな長女が、最終的に家=権力を自分の手に入れるために色々
仕掛け、結果真犯人以外の家族が全員あぼーんという話じゃなかったっけ。
俺の読み込みが足りんのか?

…しかしあのシリーズで一番後味が悪いのは「魍魎~」ではないかと。
例によって複線ばりばりで込み入ってるし、要約するアビリティがないんで
オチだけいうと、

父娘近親相姦によって生まれたけど本人には何の罪もない、聡明で性格もいい
美少女が、友達に線路に突き落とされ両手足切断。チューブにつながれ無理矢理
生かされたあげく箱につめこまれ、箱詰めのままキモオタロリ男に持ち逃げされて、
しまいには箱の中で干物状態…。

700 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 11:16:42
>>699
朝からイヤなものを思い出させてくれてありがとう。
自分も、「魍魎~」のラストは、吐き気がしてたまらんかった。
しかも、ちょっと開腹手術するので、病院にいた最中に読んだんだよな。
厚いから、入院中に読むミステリーとしては最適だと思ったんだよ~…誤算ですた。

784 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/19(日) 13:51:32
>>699
長女ではなく次女だったと思う。

長女 縁(話の時点ではすでに病死)
次女 茜(地味な感じ)
三女 葵(実は半陽)
四女 碧(自分は父と長女の間に生まれた子供だと思っている)

こんな感じの姉妹だったかと・・・
後味が悪いのは次の作品で茜も故人になってしまった事かな。
美人姉妹という設定だったのに・・・もったいない。



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【後味の悪い話】残されていた文字(井上雅彦)



668 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/16(木) 23:03:44
たぶんキングの短編。
雪山で遭難したカップルの
男のほうが書く日記形式で話が語られるんだけど、
救助がこないまま女が衰弱していって
ラストが

○月×日
彼女が目を覚まさない。
ああ神よ、私はどうなってもいい。だから彼女だけはお救いください。
          ・
          ・
          ・
救助隊がふたりを発見したとき、
男は女に覆い被さるようにして息絶えていた。
女のほうを調べていた隊員が叫んだ。「 おい、こっちは生きてるぞ! 」
男の願いは聞き届けられたのだ。
男の遺体と女を収容すると救助隊のヘリは飛び立っ

こんな感じで終るの。

675 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 00:09:34
>>668
それ、井上雅彦の短編じゃなかったっけ?
女の人の身体に文章を書いていくやつ。

687 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2005/06/17(金) 02:15:54
668の、「女の人だけが助かった」>> 男の遺体と女を収容すると救助隊のヘリは飛び立っ という結末は、
実は男の方が女の人の身体に書きつけた「日記」のラストシーンで、
それを書き終えないうちに男の人の方が凍死してしまった…という落ち。
だから、実際には男の人も女の人も死んでしまったという凝った内容の
メタ小説だったと思う。

691 名前:687 投稿日:2005/06/17(金) 02:45:07
残されていた文字(井上雅彦)だと思う。
物語の魔の物語―異形ミュージアム〈2〉メタ怪談傑作選 徳間文庫

男の人の方が「女の人だけ奇跡的に助かる」というハッピーエンドを
「日記」に書き残そうとしたが、その最後の文章を書き残す途中で
息絶えてしまったということです。

手元に本がないのできちんと確かめられず、ぐだぐだな説明で申し訳ない。



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