【後味の悪い話】横山秀夫 「沈黙のアリバイ」

836 名前:横山秀夫 「沈黙のアリバイ」 :2008/10/20(月) 01:52:07
映画「半落ち」の原作者でもある横山秀夫の短編ミステリー。
ちなみに登場人物の名前はうる覚えなり。
男は主に強殺事件を扱う警視庁捜査一係、俗に「強行」と呼ばれる部署の係長である。
そこへ現金輸送車を襲った二人組みのうちの一人が逮捕されてくる。共犯者は行方知らずである。

犯人たちは警備員の一人を刺し殺し、逃げるもうひとりの警備員を奪った輸送車で跳ね飛ばす。
が、警備員はかろうじて命を失わずにすんだ。
さらに輸送車を乗り捨てようとするところを近所の人に目撃されてしまう。
もはや言い逃れもできないような状況なのだが、犯人は逮捕されてから完全黙秘を貫く。
執拗に責め立てる同僚の刑事。
その粘りが勝ったのか、ついに勾留期限ぎりぎりになって、完全自供をする。

しかし公判初日に裁判官に対して「全部事実ではありません、私はやっていません」
と自供をひるがえし、「私にはアリバイがあります」と言うのであった。
騒然とする廷内、刑事たちはふたたび捜査をやり直すはめになる。

そのアリバイとは、犯人が事件の時刻に共犯者の愛人と寝ていた、というものであった。
しかしその愛人も共犯者とともに行方をくらましてしまっていた。

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[ 2017/06/01 18:08 ] SF | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】データの消去



235 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/06/02(金) 17:51:09
じゃ以前読んだ、ショートSFから。
ある男が逮捕された。罪状は殺人。それも大量殺人だ。
だが男は必死に訴え、否定する。男のした事はこうだ。
男は、コンピューターのプログラマーで監視者だった。
だがある時、ほんのケアレスミスで、データの消去ボタンをクリックしてしまったのだ…
コンピューターの中にあったのは、何万人という人間たちの「意識」。
これは、死後にその人の記憶を取り出して、お望みの世界の情報をプログラムした世界を入力し、
契約年数分の幸福な余生を送ることが出来ますよ、というサービスだったのだ。
気の遠くなるような刑罰を言い渡され、泣き叫ぶ男。
俺の消したのはただのデータだ、人殺しなんかしていない、と……。



[ 2015/10/25 18:53 ] SF | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】岡崎二郎「楽園の問題」



387 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/21(日) 15:07:38
岡崎二郎「楽園の問題」

あるとき、テレポーターが発明される。
それは、発信元の物質を素粒子レベルで解析し、分解する。
そしてそのデータを発信先に送信し、再現すると言うもの。

テレポーターはあっという間に普及するが、主人公の社長はそれが気に入らない。
単に分解されるのが怖いというのもあるが、テレポートした周りの友人がどことなく
「変わった」からだ。

しかし、その社長も、どうしても間に合わなければいけない会議のために、
強制的にそれを使わされる。結果、無事に着いた…はずなんだが…

確かに再構成されるときに、記憶やら何からまでは再現されるが、
「魂」は送られていなかった。
つまりテレポートされた途端に、当の本人は死んでしまうと言うこと。
その結果、地獄天国並びに中宇(そこに行くまでの控えの場所)すらも一杯に。

「テレポーターのお陰で、下界はますます物質的に繁栄する事でしょう。
だがそこは自我の無い世界、意味の無い世界なのだ…」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さらに後味悪いことに、これをパクッた某落ち目の漫画家が居て、
2chのスレで一瞬にしてそれを指摘されたことがあった。



[ 2015/10/17 22:06 ] SF | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】「地球はプレインヨーグルト」



231 名前:本当にあった怖い名無し 投稿日:2006/05/19(金) 18:46:41
このタイトルになってる短編「地球はプレインヨーグルト」も後味悪い。

とある星の宇宙人が地球に漂着。2人いたが、1人しか蘇生できなかった。
彼らの言語は「音声」ではなく「味覚」で伝えられることがわかり、
こちらの意見を伝える料理を作るための料理人と、彼らの意見を聞く
ために世の中の味を知り尽くした食通の老人が招かれた。
具体的には、地球の写真を見せて、宇宙人が分泌した液体の味を老人がなめ、
「彼らにとって地球はプレインヨーグルト味」だと教える、という具合。
(つまり、宇宙人との会話に「地球」という単語を使いたい時には、
料理人たちが「プレインヨーグルト」を宇宙人に食べさせる)。
気の遠くなるような翻訳作業の結果わかったことは、宇宙人は母星に
帰ることもできないし、母星の方からも助けにくることはできない。
つまり、地球にとっては害も益もない相手だということ。
宇宙人の望みは、できれば地球でひっそりと暮らすことだけだという。
そして、もうひとりいたはずだ、私の伴侶はまだ蘇生しないのか? と尋ねた宇宙人に
「すまない、そちらは死んでしまった。手違いだ」と答えようとしたら、
はずみで、その料理に「性的求愛」の意味を示す液体がふりそそいでしまう。
宇宙人にとっては「あなたの愛する伴侶は死んだが、セックスしよう」
とか言われたことになり、宇宙人は怒り狂う。
その怒り狂った宇宙人の感情を味わった食通は「これぞ究極の味だ!」
と恍惚となる……という話。

何が後味悪いって、この食通ジジイ、この後この宇宙人を自宅に
閉じ込めて「究極の味」を堪能し続けるんだ。
宇宙人は何も悪くないのに、地獄のような毎日だろうと思うと……。



[ 2015/10/15 22:56 ] SF | TB(0) | CM(0)

【後味の悪い話】『冷たい方程式』



202 名前:1/4 投稿日:2006/05/19(金) 11:29:41
タイトルなんだっけな、短編SF。

救援物資を運ぶ緊急宇宙船。
できる限りの物資を運んで最大速度で辿り着くために、常にギリギリの状態で飛んでいる。
乗員は一名、燃料は片道ギリギリ、行きだけ保てばよい船だ。

ある惑星に向かって緊急宇宙船が発進する。
安心した飛行士の元に、警報が響く。船内に誰かいるのだ。
飛行士は舌打ちしそうな気持ちを堪える。
たまにある事だ。密航目的や逃亡目的で紛れ込む犯罪者まがいの者がいる。

203 名前:2/4 投稿日:2006/05/19(金) 11:30:26
アラームが知らせる船倉へ行き、男は考え違いに動揺する。
そこにいたのは若い女性だった。
流行の装いに身を包んだ、20才にも満たなそうな女だ。

彼女は動揺した風もなく言う。
「ごめんなさい。私は罪を犯したわ。で、罰金を払えばいいの?お幾ら?」
そう言う問題ではない。この船は一人しか乗れないのだ。
黙り込んだ飛行士を見て、女の顔が不安になる。
「怒られるとは思っていたけど、大した事じゃないでしょう。
罰金はちゃんと払うわ。私は料理も出来るし掃除も得意よ。何でも手伝うから」
彼女は何も理解していない。



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[ 2015/10/15 21:56 ] SF | TB(0) | CM(0)


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